2024年本屋大賞受賞『成瀬は天下を取りにいく』著者・宮島未奈が「英語」「勉強」と新連載「モモヘイ日和」について語る【特別インタビュー】

2024/04/10

 4月号から基礎英語3誌共通で、宮島未奈先生による小説「モモヘイ日和」がスタートしました。実は元・基礎英語リスナーという宮島先生。小学生のお子さんといっしょに聴かれていたそうです。英語にまつわるエピソードと、新たに始める連載について語っていただきました。

以前、お子さんといっしょに「基礎英語」を聴かれていたそうですね。

 そうですね。NHKラジオをアプリで聴けると知ったのがきっかけでした。うちの子は小学生なのですが、寝つきが悪くて、アプリで音楽のストリーミングやラジオを聴きながら寝ていました。何かのきっかけで「小学生の基礎英語」があると知り、聴いてみたらサンシャイン池崎さんが出ていて面白くて。
 中学生向けも試しに聴いてみようか、ということで「中学生の基礎英語 レベル1」を聴き始めました。そしたら本人が、I like ...やDo you ...?などの構文を覚えたので、やっぱり効果あるなと思いました。
 自分が中学生の頃は、「基礎英語」を聴いた記憶はあるのですが、長続きせずに三日坊主でした。当時は録音もできなかったですし、なかなか続けられませんでしたね。

中高生の頃の、英語にまつわるエピソードをお聞かせください。

 わたしたちの時代は、英語は中学からでしたので、わたしも中学1年から始めました。アルファベットの書き方ひとつとっても、英語はローマ字とは全然つづりが違うので、最初のころは大変でした。
 高校時代は、毎週月曜日に必ず週テストという英語のテストがありました。赤点だと追試があるなどとても厳しかったので、必死で勉強していました。英語はとくにリスニングが苦手でした。京都大学を選んだのも、入試にリスニング試験がないという理由でした。
 ただ、英語は一度身についたら、大人になっても忘れないんですよね。今でも外国人観光客が困っているのを見かけると、May I help you?って話しかけちゃいます。京都は観光客が多かったですし、簡単な道案内くらいはできますよ。

今後は英語への意欲はありますか。

 夢は、英語に翻訳された、わたしの小説を読むことです! 英語は全世界にライバルがいるので、英語化のハードルが高いらしいんです。韓国と台湾では翻訳版が出ているのですが、全く読めなくて。英語なら読めるから楽しみです。

これまで趣味や勉強など「学び」をがんばったご経験についてお聞かせください。

 一番勉強したのは大学の受験勉強ですが、わたしは「勉強すること」自体が好きみたいで、社会人から主婦をしていた時代にいろいろと資格試験の勉強をしました。持っているのは簿記1級、宅建、漢検準1級、英検2級、FP(ファイナンシャルプランナー)2級……。目標を決めて勉強をするのが好きです。
 手芸も好きです。子どもが生まれてから、人形のお洋服を編みたくてかぎ針編みを始めました。手芸は、完成形が見えているのがいいところですね。
 「がんばった」経験でいうと、小説で新人賞を取るまでは、賞を取りたくてとにかくがんばって書いてきました。小説を書き、本を出すために受験勉強とは比にならない情熱をつぎ込んでいます。なかなか書けなくて苦しい時もありますが、苦労があるからこそ作品がより良くなっていると思いますし、今はやっぱり読者がいてくれて、編集者がいて……勉強とは違う「がんばり」を続けています。

勉強に限らず、趣味などでご自分なりの何かを続けるコツ、学びのコツはありますか。

「目標を定める」ですね! あと、しめきりです。資格試験なら試験日だし、小説なら「この日までに書きます」というゴールライン。物理的なしめきりがないとだめですね。

新連載「モモヘイ日和」の内容と、これが生まれた背景について教えてください。

 とある地方都市、「白雪町(しらゆきちょう)」を舞台に、女子中学生が繰り広げる“ドタバタ”青春コメディです。
 主人公の花岡エリカは中学校に入学するやいなや、地元で有名な「迷惑じいさん」と出会います。なぜかおじいさんとの縁が深まってしまい、共に地元を盛り上げるプロジェクトに参加する……というストーリーです。
 わたし自身、地域活動や、地方都市のコミュニティといったものに興味があるのかな、という気はしています。「基礎英語」の読者は小学生から大人の方まで幅広いと聞きましたので、さまざまな世代の方が、登場人物の誰かには感情移入しながらお読みいただけるといいなと思います。

主人公は中学1年生とのことで、宮島先生ご自身はどんな中学生でしたか。

 あんまり華々しい思い出はないですね……。田んぼや畑のある、のどかなところで育ちました。そういう意味では、白雪町は私のふるさとに似ているかなと思います。
 中学生の頃から小説家になりたいという夢があったので、ノートにエンピツで物語を書いて、仲のいい友だちに見せたりしていた記憶はあります。
 あとは、今も好きですが、小学生の頃からテレビで競馬中継を見るのが大好きでした。レースの勝敗データとか、この馬の父と母がどの馬で……とか。データを見るのがとにかく好きで。中学時代の一番の趣味といえば、“馬”ですね。

連載の意気込みと「基礎英語」の読者へのメッセージをお願いします。

 最近は、つらいニュースが多いので、読者が楽しくなるような、嫌な気持ちにならないような話にしたいと思って書いています。紙の月刊誌での連載は初めて。どんな反応があるか、とても楽しみにしています。
 今はいつでもパソコンやスマホでラジオが聴けるので、気負わずに気楽に「基礎英語」を始めてみたらどうかな。そして、「モモヘイ日和」を読んで楽しい気持ちになってもらえると嬉しいです。


宮島 未奈(みやじま・みな)

1983 年静岡県生まれ。滋賀県在住。2021 年「ありがとう西武大津店」で第20 回「R-18 文学賞」大賞・読者賞・友近賞をトリプル受賞。同作を含む『成瀬は天下を取りにいく』が大ヒット、続編『成瀬は信じた道をいく』(ともに新潮社)も発売中。元・基礎英語リスナーでもある。

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