

(撮影/河内 彩 撮影協力/ジョイフル本田ニューポートひたちなか店)
植物好きにとって、園芸店はまるでテーマパーク! 欲しいものがいっぱいで、ワクワクが止まりません。
待ちに待った春の園芸シーズンを前に、『趣味の園芸』2025年3月号では植物愛あふれる水戸市植物公園の宮内元子さんをナビゲーターに迎え、関東最大級のホームセンターに勤務する小林大輔さんに、園芸店を上手に活用するコツを教えていただきました。「園芸店の歩き方とことんガイド」より、一部を抜粋してお届け。
「安い」だけじゃ買わない。ただし、球根と宿根草は買い!
突然ですが、バーゲンで買った服、活用してます? 「安いから」という理由だけで買った服は、タンスの肥やしになりがち。植物の苗も同じです。
「好きだから」「欲しかったから」という動機がないと、せっかく苗をお迎えしても、今育てている植物と調和がとれなかったり、愛着が湧かなかったりして、うまく育たない場合も......。 お買い得という理由だけでは、オススメできません。やっぱり愛がないと!
ただし、クリスマスローズや宿根ネメシア、宿根アリッサムなどの宿根草は、花が終わるとセールになることが多く、植えておけば来年も咲くので、お得に買えるチャンス! 球根も植えつけ適期を過ぎると、セールになることが多くなります。
園芸店へ行くとなったら、持ち物&服装は?
苗を買ったはいいけど、家に着いたら安心して「植えるのは明日にしよ」と、数日そのまま放置......ということありませんか?
本当は、買った苗はすぐ植えつけてほしい。そのためには「庭仕事する服装」で、園芸店に行くのがコツ。
「園芸したい! 苗を買った!」というウキウキのテンションのまま、部屋に入らず庭やベランダに直行しちゃいましょう。午前中に園芸店に行き、ランチは併設のカフェなどで済ませて、午後はそのまま植えつけ作業......というのが理想のタイムテーブル。
車で行くなら、苗をそのまま運べるカゴや、縁にスナップがついた園芸シートを持参すると便利。苗をレジ袋などに入れると葉がこすれて傷むことがあるけれど、カゴなら何個も安全に運べます。園芸シートを広げた上にカゴを置けば、土で車内が汚れるのも防げます。

(撮影/河内 彩)
来店ベストタイムは?
照明の下だと、花色が違って見えることも......。花の色を正しく見極めたいなら、晴れた日の午前中がベスト。太陽の光を浴びて、植物も生き生き元気!
午前中はスタッフが水やりをしていることもあり、作業姿から学べることもあります。花弁の多いものは花や蕾を避けて株元に水やりするなど、プロならではの方法も要チェックです!

(撮影/河内 彩)
大型店と個人店を使い分け
「私も園芸店は大好き!」という宮内さん。
「圧倒的な品ぞろえで、季節を先取りしている大型店は、新品種やトレンドを知りたいときに必須。何でもそろうデパートみたい。一方、個人店主が営む小さな園芸店は、マニアックな品種や、店主が実際に育てて『本当にいい』と太鼓判を押す植物が見どころ。こちらはまさに、バイヤーのセンスが光るセレクトショップ。どちらにもそれぞれのよさがあるので、両方に行きつけがあります」
3月号では、大型園芸店を歩きながら、花苗の選び方やお買い得品の見極め方など、宮内さんならではのチェックポイントも教えてもらいました。この春のお買い物に、きっと役立ちますよ!
取材・撮影協力/ジョイフル本田ニューポートひたちなか店(茨城県)
宮内元子(みやうち・ちかこ) 水戸市植物公園
小学生のころ、近所にあった温室に一目ぼれ、「将来は温室に住みたい!」という願望から、大学で園芸、ランドスケープを学び植物園勤務の夢をかなえる。専門的な知識をユーモアあふれる語り口で説き、講演会やSNSでも人気。
小林大輔(こばやし・だいすけ) ガーデン・ファーム担当
関東最大級のホームセンター勤務。植物部門ひと筋で、現在は広大なガーデン館のグループ長。好きな花は、クリスマスローズ。
『趣味の園芸』2025年3月号 「園芸店の歩き方とことんガイド」より

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