きんぴらを極上のおいしさに! ワンランク上の味にする2つのポイント

 秋が深まり、和食が恋しくなる季節。定番の「きんぴら」をおいしく作るポイントを、料理研究家の藤野嘉子さんに教えていただきました。身近な旬の食材といつもの調味料で、極上の味に仕上げることができます。

ごぼうのきんぴら

ごぼうの香りと食感を存分に楽しむため、少し太めに切るのがコツ。
しっかりと炒めて、油の香ばしさとうまみをごぼうにまとわせましょう。

材料(2人分)

ごぼう 20cm(200g)
赤とうがらし(小口切り) 1/2 本分
◎ごま油/砂糖/しょうゆ

  • 1

    ごぼうの下ごしらえをする
    ごぼうはたわしでこすってよく洗い、皮付きのまま4cm長さに切る。縦に3〜4mm厚さに切ってから端から3〜4mm幅に切り、切ったものから水に入れる。すべて切り終えたら、サッと洗ってざるに上げ、軽く水けをきる。

  • 2

    炒める
    鍋にごま油大さじ1を強めの中火で熱し、1のごぼうを入れて炒める。油が全体に回り、ごぼうが少ししんなりしたら、赤とうがらしを加える。

  • 3

    仕上げる
    中火でサッと炒め、砂糖大さじ1を加えてさらに炒める。砂糖が全体に行き渡ったら、しょうゆ大さじ1、水大さじ1の順に加え(ポイント①)、汁けがなくなるまで弱めの中火で炒め煮にする。バットに取り出して広げ、粗熱を取る(ポイント②)。

ポイント①加えるのは砂糖、しょうゆ、水の順
最初に砂糖を入れると、熱で溶けて、油をまとったごぼうを軽くコーティング。次にしょうゆを入れたときにはねにくくなります。最後は水。この水分がごぼうの繊維の中に入り、堅すぎない仕上がりに。

ポイント②広げて冷ます
バットに広げて冷ますひと手間でつやが出て、仕上がりの〝おいしそう感〞がさらにアップ。余熱を入りにくくし、ごぼうのシャキシャキ感を生かします。

[1人分140kcal 調理時間15分(粗熱を取る時間は除く)]

れんこんのきんぴら

れんこんが甘さを増す旬の秋から冬にこそ、つくりたい!
こちらも太めに細長く切るのが、炒めやすく、歯触りよく仕上げるコツ。

材料(2人分)

れんこん 200g
赤とうがらし(小口切り) 1/2 本分
◎ごま油/砂糖/しょうゆ

  • 1

    れんこんの下ごしらえをする
    れんこんは5〜6mm厚さの輪切りにし、端から1cm幅に切る。サッと洗ってざるに上げ、水けを拭く。

  • 2

    炒める
    鍋にごま油大さじ1を中火で熱し、1のれんこんを加えて炒める。油が回ってれんこんが少し透き通ってきたら、赤とうがらしを加える。

  • 3

    仕上げる
    サッと炒め、砂糖大さじ1を加えて炒める。砂糖が全体に行き渡ったら、しょうゆ大さじ1、水大さじ1の順に加え、汁けがなくなるまで弱めの中火で炒め煮にする。バットに取り出して広げ、粗熱を取る。

[1人分140kcal 調理時間15分(粗熱を取る時間は除く)]

 『きょうの料理ビギナーズ』11月号の特集は「信頼レシピで 秋の定番和食」。ほっこり心和むおなじみの和食を、つくりやすさ抜群のレシピでお届けします。
 また、坂田阿希子さん「サンドイッチ伯爵にささげる サカタサンド」、瀬尾幸子さん「料理の前の前」など人気講師による連載も充実しています。是非お近くの書店でお手に取ってご覧ください。

教えてくれた人

藤野嘉子(ふじの・よしこ)
ある時期は子育て、ある時期は料理人である夫のサポートの傍ら、料理研究家として活動を続けて40年。料理の常識の変化を押さえつつも、変わらないおいしさの家庭料理のレシピを提案してきました。親子3人で調理する楽しさを伝えるSNSの料理教室も人気です。

■NHKテキスト「きょうの料理ビギナーズ」2023年11月号より
■撮影・野口健志/スタイリング・西﨑弥沙/取材&文・遠藤綾子

おすすめ記事

テキスト最新号はこちら

NHKテキストからの試し読み記事やお役立ち情報をお知らせ!NHKテキスト公式LINEの友だち追加はこちら!